【RPA費用の比較10選】何にいくらかかる?費用を抑える方法も伝授
目次
RPAはデジタルレイバー(仮想知的労働者)とも呼ばれるこの技術を提供するRPAツールも豊富にあり、費用や特徴が異なります。RPAツールを導入して効果を得るには、RPAにかかる費用の比較が重要です。また、費用だけで選んで失敗するケースもあり、それを防ぐには費用以外の比較もまた重要になります。
今回はRPA費用として何にいくらかかるのかの内訳や、主要10社のRPA費用の紹介と併せ、RPAの選定時に費用以外で比較すべき事項の紹介をしていきます。RPAツールの選定でお悩みの方に役立つ内容となっているのでぜひ、参考にしてください。
※本記事は2023年11月時点の情報に基づいて作成されています。最新の情報や詳細は、各省庁のホームページ等でご確認ください。
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RPA費用の価格帯と種類
RPAツールを使うのにどの程度の費用がかかるかは、管理したい業務の範囲や内容、どこまでを自社で対応できるかで、導入支援費用・シナリオ作成費用・運用保守費用・そのほか費用の発生有無が変わります。
まずは、各費用の価格帯を順に紹介します。
RPAツール費用:ランニングコスト(月額費用)
まずは必ず発生するのがランニングコストです。自社業務のなかでどのような作業を自動化したいかでも、選ぶRPAツールの選択肢は絞られてきます。
RPAツールは、大きく「デスクトップ型」「サーバー型」「クラウド型」の3種類に分かれ、どのタイプを導入するかによっても費用が異なります。なお、各型の特徴は後述の「ツールの種類」を参考にしてください。
費用(月額) ※参考価格 | |
デスクトップ型 | 5万円~15万円程度 |
サーバー型 |
7万円~60万円程度 |
クラウド型 |
2万円~60万円程度 |
費用に関しては「ツールの利用者数」「稼働するロボット数」「ロボットの処理手順」等に比例して総額が増すようなツールもあり、その場合は上記にプラスして費用がかかります。です。なお、具体的なサポート範囲や料金体系に関しては、各ツールの提供元に確認してみましょう。
RPAツール費用:イニシャルコスト(初期費用)
RPAツールのなかには、ランニング費用とは別に初期費用が発生するものもあります。
初期費用 ※参考価格 | |
デスクトップ型 | 〜20万円程度 |
サーバー型 |
~50万円程度 |
クラウド型 |
〜20万円程度 |
導入支援費用
現場で働く大半の方にとって、RPAツールは真新しい業務の在り方といえるでしょう。そのため、導入支援が手厚いRPAツールもしくは、どのRPAツールが最適かのアドバイスから対応してくれる導入支援会社に頼るのもおすすめです。
導入支援というのは、以下の大きく3種に分かれますが、このうちの1番「RPAツールベンダーが月額費用内で行っているケース」ではない場合に、追加で発生する費用です。
|
導入支援の内容はさまざまあり、価格も内容によって価格帯もまたさまざまです。
内容 | 費用の目安 |
|
内容によって要見積 |
導入支援会社であれば、これらサポートがサービスのメインであることが多いため、対応範囲が広い可能性があります。導入初期は外注をし、徐々に自社の人材にRPAツールの操作や開発、活用を推進できるノウハウを身につけていくこと(内製化)もおすすめです。
ロボットのシナリオ作成(開発)費用
まず、RPAツールの導入は主に以下の流れに沿って進めます。
RPAツール導入手順
- 自動化対象とする業務の洗い出し
- RPAツールの選定
- トライアルでシナリオ作成
- トライアルの効果測定と課題検証
- 本契約
- 最適な環境を維持するための運用、保守
このなかで、導入したツールにはRPAの「シナリオ」を作成し、ロボットに自動化する作業手順をプログラムする必要があります。RPAに対する経験や知見、リソースがない場合は、この工程を外注するケースがよく見受けられます。エラーの発生がしにくいように工夫したシナリオの作成にはコツが必要であったり、利用するRPAツールの特徴や搭載機能をふまえた作成が必要であったりと、なにかと習得や制作に工数と知識を要する工程です。
また、シナリオの作成手順を誤ってしまうと修正の手間や業務全体に支障が出る恐れもあるので、各社RPAツールの仕様を把握したうえで、ミスが起こらないように慎重な対応が必要になります。
この工程を外注する場合は、シナリオの内容や開発環境、条件にもかかわりますが、20万円以上かかると見込んでおきましょう。(※参考価格)既に概ね作成されており、一部の組み方が分からない場合にサポートをするという程度で且つ、シナリオがシンプルなものであればもう少し低価格で提供している場合もあります。
運用・保守(メンテナンス)費用
RPAツールは作って終わりではなく、ツールの運用・保守が欠かせません。動作しているRPAがエラー等で停止した場合のシナリオ改修および原因調査や、運用手順や外的要因にてシナリオの変更が必要になった場合の対応をはじめ、それらに関連するマニュアルや設計書の更新などが主要な業務です。
これらに対応せず、エラーが生じた場合にはツールが停止する恐れもあります。自社でトラブルに対応できるエンジニアがいない場合は、復旧のためには外注が必要です。その場合の費用は依頼内容次第ですが、1人のRPAエンジニアを常駐させる場合には月額60~150万円程度を想定しておきましょう。
そのほかの費用(PCレンタルやサーバー代など)
ここまで紹介した以外にも、導入するRPAツールのタイプによってはそのほかの費用も発生する可能性があります。
デスクトップ型のRPAツールの場合、RPAの実行中はそのパソコン端末を操作できないケースが主流です。そのため、ランチタイム中などパソコンから離れている時間の実行をするか、業務時間に実行したい場合はRPA専用のパソコンの用意を推奨することもあります。
サーバー型のツールでは、個別のサーバー専用機を用意しなければならないケースもあります。費用面は導入前にツールの提供元への確認が原則ですが、購入するパソコンやサーバーの性能に応じた購入費用が発生します。
このほかにも、場合によってはRPAを社内に浸透させるために従業員向けの研修を外部に委託することもあり、研修費用として発生することもあります。
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費用とともに比較・検討すべきポイント7つ
RPAツールの導入には費用面が重要な要素ですが、ツールにかかる費用だけでなくほかにも比較すべきポイントがあります。費用とともに確かめたいポイントを整理していきましょう。
業務自動化の目的と範囲
RPAツールの導入を成功させるには「手作業の削減と業務効率化」「作業ミス抑制」などのRPAを導入する「目的」と、どのような業務を自動化するかの「範囲」を明確にしておくことが重要です。
現状の課題を洗い出していくと、業務を自動化する目的が整理され、目的と共に自動化したい範囲を設定することで、導入前後での効果の比較に役立ちます。自動化の範囲を決定するうえで、まずはRPAと相性の良い業務を把握する必要があります。RPAと相性の良いのは、以下に該当するような業務です。
- 手順が決まっている(Excelにまとめる、計算する、アップロードなど)
- 処理の量が多い業務(数百件単位でのメール送信など)
- データ収集、加工
- 複数のアプリケーション間にまたがる業務
RPAは「手順が決まった同じ処理を繰り返す」という作業が得意です。これに該当する業務で、RPAに自動化させるためにデータ化(デジタル化)できる作業であればRPAに置き換えられます。なお、判断が必要な業務や例外が発生しやすい業務、ルール変更や複雑な処理を要する業務のほか、パソコン上で完結しない業務はRPAには不向きです。
また、効率化したい業務に優先順位をつければ、自動化したい範囲も見極めやすくなるでしょう。この2点に加えRPAツールの導入、運用にかかる費用に見合うだけの恩恵が得られるか検討していくことで、理にかなったRPAツールの導入が成功しやすくなるのです。
ツールの種類
導入方法 (ソフトウェアのインストール先) |
特徴 | 導入規模 | |
デスクトップ型 | 自社パソコン上にインストール |
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小規模向け |
サーバー型 |
自社サーバー上に構築 |
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大規模向け |
クラウド型 |
インターネット上でアクセスする |
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小~中規模向け |
RPAツールの機能性
RPAツールは、ツールによって対応できる機能が異なるため、自社がツールに求める作業に対応できるかが重要です。機能性の相性を確かめるには、まずは求める作業をリストアップし、その内容を基にツールをいくつか絞り込み、トライアル期間等を利用してシナリオを作成し、実際に問題なく動作するかを確認しましょう。
特定のボタンをクリックしたい、という工程ひとつとっても、RPAツールによってできるものとボタンの形次第ではできないものがあります。このような事象に気づけずスピード重視で実際にツールを動作させずに契約してしまうと、求める作業に対応しないツールを選んでしまい結果的に費用対効果が悪化する恐れがあります。ミスマッチを防ぐためにもこれらは必ず確認しましょう。
サポート範囲
実際にRPAを操作する方が、RPAツールのスキルや知識が備わっていないケースは多いかと思います。その場合は特に、操作方法の問い合わせは勿論のこと、より有用なシナリオ作成方法のアドバイスを受けられるかや、場合によってはシナリオ作成を請け負ってもらえるかなど広い視野でサポート範囲を確認しましょう。
ツールを使いこなすための学習コンテンツなどもあるとモチベーションを維持しやすいかもしれません。
また、RPA習得への敷居の高さから、いくら優れたツールを契約してもRPAの利用が社内へ浸透せず、想定していた成果が発揮できないケースもあります。きちんとRPAが定着して安定的に業務効率化ができる状態を目指せるよう、定着に向けたサポートをしてくれる場合もあります。
各ツールベンダーでさまざまなサポート体制を用意しているため、自社に人的リソースやスキル面を支援するサポート体制の充実度合いで選んでみましょう。
自動化したい先のシステム等との連携可否
RPAの導入にあたり、業務効率改善のカギとなるのは自動化したいシステムやアプリケーション、Webサイト等との連携が可能であるかです。
例えば、とある勤怠管理システムのデータをExcelに転記する作業をRPAで自動化したい場合に、A社のツールでは該当の勤怠管理システムに対応可能だが、B社では非対応という風にツールごとに可否が変わることが多く発生します。忘れず事前に確かめましょう。
セキュリティ面
セキュリティ面でRPAツールを確認する場合には、動作ログが残る機能があるかを見ましょう。ログが残っていることで、万が一内部不正等が発生した際にも原因の特定しやすくなります。
セキュリティ面以外にも、実行時にエラーが発生して解決が難しいとなった際、ログを取っておくとRPAツールベンダーに問い合わせた際に、ベンダー側でサポートがスムーズになる利点もあります。
また、RPAツール比較時としてではなくシナリオ作成時のポイントとしても以下お伝えします。
例えば、ツール自体が勝手に意図しない操作をしないかと不安に思われることは多いようです。当社でもよくご質問をいたくのですが、原則、RPAツールはシナリオ作成者(開発者)が作成したシナリオ以上の動作はしません。
しかし、例外としてRPAツールの動作中に、パソコン本体のセキュリティソフトが動作し、ポップアップなどが出てきてシナリオ作成時にはなかった挙動を起こす可能性があります。このようなことが起きないようにシナリオ作成中(開発中)はパソコン自体のセキュリティソフトの挙動なども気をつけて作成(開発)することをおすすめします。
助成金・補助金利用の可否
RPAツールの導入には、各団体が提供する助成金(補助金)を利用できるかもしれません。それぞれ対象や詳細が異なるため、利用できるものがないか確かめたうえで申請、導入すると費用を抑えられるでしょう。
- IT導入補助金
- ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
- 小規模事業者持続化補助金
上記に一例を上げましたが、何に対する助成金として申請をするかで金額の幅が変わります。例えば、ツールを導入することによって生産性向上などを目的にすればものづくり助成金などを検討することができ、ツールを導入して新たに従業員の人材育成をも目的にする場合は人材開発支援助成金などが検討土台に上がります。
※記載事項は助成金採択を保証するものではございません。
【比較】RPAツールの費用10選
今回のまとめとして、RPAツールの費用を10個紹介します。
※本記事は2023年9月時点の情報に基づいて作成されています。最新の情報は各社のホームページ等でご確認ください。
サービス名 | プランの種類、費用 | その他費用 一例 |
※何台のパソコンにインストールしてもOK ※無料期間の縛りなし※稼働ロボット制限なし ※ユーザーコミュニティ込み ※問い合わせ対応ほか有人のサポートは右記費用 |
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※ナレッジベース込み |
ー | |
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導入支援サービス(業務診断・シナリオの設計や作成支援など):要問い合わせ | |
Robo-PatDX |
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3ヶ月間の導入支援サポート:要問合せ |
※月単位での契約可 ※チャット・メール・Web会議での問い合わせ対応込み |
ロボット作成、ExcelVBA開発費用:要問合せ | |
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プロダクトライセンス
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※リモレクアドバンスはZoomでの問い合わせ対応込み |
導入支援サービス:要問い合わせ(業務診断・シナリオの設計や作成支援など) |
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※何台のパソコンにインストールしてもOK ※稼働ロボット制限なし |
ー | |
Automation 360 |
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RPA導入にあたり、企画、導入、運用の各フェーズに対応するサービス:要問い合わせ |
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この記事の監修者
コクー株式会社
RPA事業部 エバンジェリスト
吉田 将太
RPA事業部の立ち上げとして、営業・RPA開発・研修講師を経て、2023年1月にエバンジェリスト着任。
RPAやRPA以外の技術を使って業務効率化を目的にした様々な開発に携わる。この経験から300名以上の研修講師を務める。