情報収集の効率的なコツを大解剖!おすすめツールもご紹介
目次
適切な媒体とツールを用いた情報収集は、自社のビジネスの成功をサポートする上で重要です。とはいえ、漠然と情報収集を行うと重要度の高い業務に割り当てる時間を確保できなくなり、業務効率が大きく低下する恐れがあります。
情報収集を行う際は、自社の目的とゴールを明確化して、効率よく必要な情報を集めるための工夫が重要です。本記事では、効率的な情報収集のコツや、情報収集におすすめのツールを徹底解説します。
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特定のサイトの特定の箇所の情報を収集することや、SNSで自社の口コミを収集するなどの活用ができます。
情報収集とは
情報収集とは、ある目的を達成するために信頼のおける情報を集める作業のことです。情報は信頼性の高い媒体から収集し、正確性を担保することが求められます。
目的次第では、多様な情報をそろえたり、収集した情報を活用しながら、付加価値をつけて独自性の高い自社ならではの情報を発信しなければならないシーンもあります。
ビジネスの成功は、素早く確実な情報収集がカギを握ります。なぜなら最新の情報を入手せずに業務を行うと、顧客の需要と自社が提供する商品・サービスの間にずれが生じたり、古い技術を使い続けてしまったりと、さまざまなデメリットが生じるためです。
情報の種類
情報には、大きく分けて以下の4つの種類があります。
情報収集を行う際は、目的を明らかにした上で、適切な種類の情報を収集することが大切です。
定量情報 | 売上や販売個数など、数値で表現できる情報 |
定性情報 | 社会情勢の変化や顧客の興味・関心など、数値化できない情報 |
一次情報 | 独自で調査したアンケート結果や考察など、ある媒体から発信されるオリジナルの情報 |
二次情報 | 新聞やキュレーションメディアなど、他者が作成した情報を参考に作成された既知の情報 |
上記の4つの情報では、それぞれ大きく性質が異なります。
定量情報は、データ分析を行ったり、将来的な売上目標や販売目標などを設定したりする際に必要になるものです。一方、定性情報は今後の経営方針を定めるための参考資料などに使われるケースが多いといえます。
また、一次情報は自社の論説などに説得力を持たせる目的で使われることが多く、二次情報は複数の情報を網羅的に把握する上で役立ちます。
筆者(林)
筆者は情報の裏づけのために、情報収集の際は定量情報や一次情報をチェックするようにしています。また、ユーザーの反応などを知りたい場面では、SNSなどを活用して定性情報を収集することもあります。
情報収集を効率化すべき理由
情報収集を効率化することは、自社にとってより重要度の高い業務にかける時間を確保したり、社員のワークライフバランスを実現したりするために重要です。ここでは、情報収集を効率化すべき2つの理由について詳しく解説します。
重要度の高い業務にかける時間を確保するため
情報収集を効率化すべき1つ目の理由は、重要度の高い業務にかける時間を確保することにあります。
情報収集は、それ自体が何らかの成果を生み出すものではありません。あくまで自社のビジネスや、自身の業務をサポートするための手段であることから、情報収集に時間を割きすぎると、より重要度の高い業務にかける時間が削られてしまいます。
このような理由から、できる限り効率的に必要な情報を収集し、成果を生み出すためのビジネスに注力できる環境を整えることが大切です。
競争力を高めるため
近年で少子高齢化に伴う労働力不足が深刻化しており、一つひとつの業務の無駄をなくして効率化しなければ、全ての業務を定時内に終わらせることが難しくなってきています。
しかし、情報があふれる市場のなかで業務の処理が滞れば、他社への競争力は低下していきます。情報収集を効率化して少しでも生産性を高め、市場における競争力を向上させることが大切です。
また、社員のワーク・ライフ・バランスを重視する観点から、従来のような「業務が終わらなければ残業すれば良い」という考え方は受け入れられなくなってきています。このことも、情報収集を効率化し、基幹業務を決められた時間内に終わらせることが重要視される要因のひとつです。
効率的な情報収集の手順
効率的に情報収集を行うためには、情報収集の目的とゴールを明確にした上で、割り当てられる費用と時間を試算してから取り組むことが大切です。また、情報源が確かな媒体から情報収集を行うことや、収集した情報の取りまとめ方もポイントになります。
ここでは、効率的な情報収集の手順を5つのステップに分けて解説します。
1.情報収集の目的とゴールを明確にする
効率的に情報収集を行うためにも、まずは目的とゴールを明確にしましょう。「なぜ情報収集を行う必要があるのか」「どのような情報を収集できたら作業が完了するのか」を明確にすることで、集めるべき情報や接触すべき情報源が明確になり、情報収集に無駄な時間をかけずに済みます。
目的とゴールが曖昧なままだと、集めなくて良い情報まで探そうとしてしまったり、後のステップになって情報が不足していたりすることが明らかになるおそれがあります。
2.情報収集に割り当てられる費用と時間を試算する
情報収集の目的とゴールが明確になったら、割り当てられる費用と時間を試算して、具体的にどのような手段を取れるのかを明確化します。
情報収集といっても手段はさまざまであり、インターネットを使ってWebサイトで情報を取得する簡単なものから、現地に直接出向いてインタビューを行うなどの予算がかかるものもあります。
かけられる費用と時間によってどのような手段で情報収集を行うかが決まるため、必ず事前に明らかにしておきましょう。
3.情報源を精査しながら情報収集する
情報収集の費用と時間を算出し、具体的な情報収集の手段が決まったら、実際に情報収集を始めます。このとき、情報を入手する情報源は慎重に精査することが大切です。
信頼できない情報をもとに自社が新たな情報を発信してしまうと、顧客や取引先からの信頼を大きく低下させる可能性があります。場合によっては法的な問題に発展するおそれもあるため、くれぐれも情報の信ぴょう性を確認し、活用しても問題がない情報であることが確実になってから業務に取り入れることをおすすめします。
4.収集した情報を取りまとめる
情報収集が完了したら、収集した情報の取りまとめを行います。
収集した情報はさまざまな形で散らばっており、そのままでは効果的に活用しにくい場合も多々あります。そのため、適切な形に取りまとめて、スムーズに業務に取り入れられるようにしておくことが求められます。
たとえば、データ活用のために複数社の売上情報を収集したのであれば、フォーマットをそろえてひとつのExcelファイルにまとめ、自社の基幹システムに投入できる状態に整理する、Googleのスプレッドシートにまとめてチームに共有するなどの作業が必要です。
5.さらに効率化するならアプリやツールを導入する
手動でも情報収集を行うことはできますが、さらに効率化をはかりたいなら、アプリやツールの導入も方法のひとつです。
アプリやツールのなかには事前に設定した条件に基づいて情報収集を自動化してくれるものや、特定の条件を指定すると自動で該当する情報を抽出してくれるものなどがあります。これらのアプリやツールを上手く活用することで、情報収集の効率化を実現し、より重要度の高い業務に多くの時間をかけられるようになります。
情報収集の具体的な方法
情報収集の具体的な方法として、インターネットや書籍・雑誌の利用、セミナーや展示会への参加などが考えられます。ここでは、情報収集の代表的な3つの方法について、特徴やメリットなどを解説します。
インターネットを活用する
近年では、企業においてもインターネットを活用して業務を行うことが当たり前の時代になりました。そのため、社員の多くがインターネットで情報収集を行えるようになっており、検索エンジンや企業発信のメディア、ニュースサイト、SNSなどを通じてさまざまな情報を手軽に集めることが可能です。
すでにネットワークが整備されている企業であれば、新たに情報収集するための費用もかからないため、低コストで多くの情報を集められる有力な方法といえるでしょう。
ただし、インターネットには信頼性の低い情報も混ざっているため、正しい情報を見極めるための能力を身につける必要があります。
総務省では、デマやフェイクニュースに関する注意喚起をWebサイト上で掲載しています。このサイトで取ったアンケートでは、全体の約3割が「週1回以上のフェイクニュースを見た」と回答するなど、インターネット上には誤情報が数多く散らばっている状況です。
(出典:総務省「【特集】フェイクニュース | 安心・安全なインターネット利用ガイド 」をもとにコクー株式会社が作成
真偽を見極める自信がない場合は、安易にインターネットを活用せず、他の方法を選ぶことをおすすめします。
書籍や雑誌を利用する
書籍や雑誌も、有用な情報収集の方法です。特に専門性が高い情報は、インターネットで見つけることが難しい内容も多いため、ビジネス書や専門書などの書籍を利用すると必要な情報を集められる可能性が高まります。
書籍も情報の真偽を見極める力は重要ですが、インターネットに比べるとある程度信頼性が高いため、正しい情報かどうかを判断する自信がない人は書籍を活用すると良いでしょう。
また、雑誌は最新のトレンドが反映されているものも多いため、顧客のニーズを押さえる目的などにも活用できます。
セミナーや展示会に足を運ぶ
セミナーや展示会に足を運び、専門家から直接情報を入手する方法もあります。
セミナーや展示会の最大のメリットは、「現場の生の声を聞ける」ことです。インターネットや書籍の情報は第三者の視点で書かれているものも多く、外から見た印象と、現場の印象が大きく異なっていることも少なくありません。実態に近く、リアルタイム性の高い情報を求めているときは、自分の足で情報収集に出向く方法が効果的です。
セミナーには、特定のジャンルについて専門的な情報を持った人の説明を詳しく聞けるという強みがあります。セミナーによっては開催後に資料を配布してくれるケースもあり、あとで読み返せる点も良いです。
また、展示会では、製品やサービスに関するより効果的な使い方やメリットなどの情報をプロから直接聞くことができるため、製品ホームページや取扱説明書以上に深掘りした情報を得ることが可能です。
インターネット、書籍・雑誌、セミナー・展示会の中では、セミナーや展示会が最新性と信頼性を兼ね備えた情報をもっとも掴みやすい場所だといえるでしょう。
筆者(林)
筆者はセミナー時、最後に質疑応答で質問できるので、書籍やインターネットには掲載されていないような切り口での質問を投げかけられる点もメリットに感じています。また、情報収集は忙しいと後回しにしがちですが、セミナーを見逃したくないため時間を確保しようとできる点も◎
情報収集を行う際のコツ
情報収集を行う際のコツとして、情報収集の目的を明確にすることや、自社の目的に即した媒体・ツールを利用すること、見つけた情報が信頼できるかどうかを確かめることなどが挙げられます。
ここでは、情報収集を行う際の3つのコツを紹介します。
情報収集の目的を明確にする
情報収集の目的を明確にすることは、集めるべき情報を絞り込み、効率的に情報収集を進めるための大きなポイントです。
漠然と情報収集を行うと、ピントのずれた情報ばかり集まってしまい、いつまで経っても必要な情報がそろわずに、活用フェーズへ進めないおそれがあります。
情報収集により「仕事をしている気分」にはなりがちですが、情報収集はあくまでも手段であり、その後の目的を成功させるための足がかりに過ぎません。自社の利益を最大化するためにも、情報収集は目的を持って素早く行い、活用フェーズに十分な時間を割り当てましょう。
自社の目的に合った媒体・ツールを利用する
情報収集を行う際は、自社の目的に合った媒体を利用することも大切です。「どのような情報を収集したいのか」「情報収集にかけられる時間はどのくらいか」によって、適切な媒体を選定する必要があります。
前述のWebサイトや書籍、セミナー・展示会など、どの媒体が自社に合っているのかを見極めることが重要です。
■情報収集に適した媒体のイメージ
- 幅広い情報を短時間で集めたい場合:Webサイト
- インターネットで収集できる範囲よりも専門性の高い情報:書籍
- 現場の生の声が必要な場合:セミナーや展示会
また、情報収集を効率化するツールを利用することで、時間短縮につながります。下記の項目も参考に、必要に応じてツールの導入も検討しましょう。
見つけた情報が信頼できるかどうか確かめる
見つけた情報は全てが正しいとは限らないため、信頼できるかどうかを慎重に確かめ、信頼性の高いものだけを厳選することが重要です。「この情報は正確かどうか」を常に疑い、正しい情報を見極める能力を身につけることが求められます。
一般的に公的機関や政府などから発信されている公共性が高い情報源は、信頼性が高いと考えられます。また、大手企業の一次情報なども、比較的信頼性が高いでしょう。
これらのような信頼性の高い情報を集めるためには、発信元がどのような機関・企業なのか、その情報がいつ発信されたものなのかを必ず確認することが大切です。信頼のおけない発信元からの情報を避け、最新の情報を入手することが、信頼性の高い情報を獲得するためのポイントです。
情報収集能力が高い人の特徴
情報収集能力が高い人の特徴として、情報収集する時間帯を決めている人や、収集した情報を積極的にアウトプットしている人、何に活かせるかを意識して情報収集に取り組んでいる人などが挙げられます。
ここからは、情報収集能力が高い人の3つの特徴について見ていきましょう。
情報収集する時間帯を決めている
情報収集する時間帯を決めておき、限られた時間のなかで効率よく情報収集を進める人は、情報収集能力が高いといえます。
関心のある情報をその場で調べることを繰り返していると、重要業務の合間に情報収集の時間がたびたび発生し、集中力の低下につながります。結果的に重要業務にかける時間が少なくなったり、効率が低下したりするおそれがあります。
あらかじめ情報収集のための時間を設けておき、関心のある情報はその時間で調べると、情報収集の効率化と習慣化を同時に達成できます。
収集した情報を積極的にアウトプットしている
収集した情報を溜め込むのではなく、積極的にアウトプットしている人も、情報収集能力が高い傾向にあります。
たとえば、収集した情報をもとに自身の経験や意見を交えてブログやSNSから発信すると、知識が自分のなかで整理され、定着しやすくなる効果が期待できます。また、発信した情報が第三者の目に留まり、コメントなどの反応を通じて新たな情報をもたらしてくれる可能性もあります。
このような情報発信とフィードバックの好循環を意識して、積極的にアウトプットに取り組めると、情報収集能力を高められます。
「何に活かせるか」を意識して情報収集に取り組んでいる
「収集した情報を何に活かせるか」を意識して情報収集に取り組んでいる人は、情報収集能力が高いといえます。
前述のように、情報収集はあくまでも目的をサポートするための手段に過ぎません。収集した情報を目的に活かすためには、集めた情報をどのような形で使うか考えるための論理的思考力やアイデア力を身につける必要があります。
なんとなく情報を集めるのではなく、「目の前の情報が自社のビジネスとどのように関連するのか」を意識しながら情報収集に臨める人は、自然と情報収集能力が高まっていきます。
情報収集に失敗する主な理由
情報収集に失敗する主な理由は、情報収集に手間がかかりすぎることや、情報収集すること自体が目的になっていることが挙げられます。ほかにも、取捨選択できていなかったり、閲覧しやすい場所に情報が集約されていなかったりとさまざまです。
ここでは、情報収集に失敗する4つの理由について解説します。
情報収集に手間がかかりすぎる
情報収集を行うにあたって、手動で目的の情報を見つけるためには十分な時間を確保しなければなりません。しかし、通常業務に追われながら情報収集の時間を確保する余裕がなく、つい後回しにしてしまい、なかなか情報活用が進まないケースは多いでしょう。
また、情報を集めるところまでは済ませたものの、集めた情報をまとめたり、分類する時間が取れません。結果的に情報を集めるために使った時間が無駄になってしまうこともよくあります。
このようなケースでは、情報収集を効率化するためのアプリやツールを活用し、情報収集にかかる時間を短縮する対策が効果的です。
情報収集することが目的になっている
情報収集すること自体が目的になってしまい、活用するフェーズまで進められない、というケースも少なくありません。
情報収集はデータ活用などの目的を達成するためのプロセスであり、目的ではないため、収集した情報を達成したい目的につなげる意識を強く持つことが重要です。
日頃、意識せずに情報収集を行っている人は案外多いものです。普段から何気なくニュースサイトやSNSなどを閲覧する機会が多い人は、情報収集が自分の業務にどのように結びつくのかを意識しながら目の前の情報に向き合うだけでも、情報収集の効率はアップします。
収集する情報を取捨選択できていない
収集する情報の粒度を定めることは、活用しやすい情報を集めるために重要です。情報の粒度は「情報の細かさ」を表します。どの程度詳しい情報を集めなければならないのかを明らかにしなければ、活用しにくい情報ばかりが集まってしまうおそれがあります。
広く浅い情報が必要なのか、深く狭い情報が必要なのかによっても、収集すべき情報の内容は異なります。どの程度の専門性が必要なのかを十分に見極め、ターゲットを明確にした上で、本当に必要な情報だけを選んで情報収集を行いましょう。
閲覧しやすい場所に情報が集約されていない
収集した情報が閲覧しやすい情報に集約されていないために、せっかく集めた情報が十分に活用されないまま眠っているケースはよくあります。
収集した情報を正しく活用するためには、情報を必要とするメンバー同士が「いつでも」「適切な環境から」情報を確認できる仕組みを整える必要があります。
たとえば、クラウドストレージを契約して、インターネットに接続している環境下ならどこからでも情報にアクセスできるようにするのも方法のひとつです。また、データを保存するための部品であるHDD(ハード・ディスク・ドライブ)を社内に設置して、関係するメンバーにアクセス権を付与し、情報を共有する方法も考えられます。
情報収集の効率化におすすめのツール
近年では、情報収集に活用できるさまざまなツールが登場しています。場面に応じて適切なツールを利用することで、より効率的に有用な情報を集めることが可能です。
ここでは、多くの企業で採用されている、おすすめのツールを4つ紹介します。
※本記事は2023年5月頃の情報に基づいて作成されています。最新の情報は各社のホームページ等でご確認ください。
ChatGPT
ChatGPTは、最近注目されているAIを活用したテキスト生成ツールです。テキストボックスに質問を入力して送信すると、AIが自動的に最適な情報を導き出し、自然な文章で回答します。
2023年5月現在ではGPT4という最新の言語モデルが採用されており、思考レベルも非常に高く、さまざまな質問に高い精度で回答できるようになってきました。
たとえば、あるプログラムのコードを入力した上で「このコードが正しいか教えてほしい」と質問すると、コードの間違いをChatGPTが指摘してくれます。また、ある程度の分量の文章を入力し、要約してもらうといった使い方も可能です。
併せて読みたい! ChatGPTでできることや登録方法などを以下でご紹介しています。
Googleアラート
Googleアラートは、Google社が提供しているサービスです。情報収集したいキーワードを事前に登録しておくと、そのキーワードに似た情報がWeb上に公開されたときに、メールやプッシュ通知で自動的に通知してくれる機能を持っています。
自分で情報を検索しなくても、興味のあるキーワードをGoogleアラートに登録しておくだけで最新の情報を得られる点がメリットです。特定のジャンルについてトレンドを押さえておきたい人や、情報の移り変わりが速い分野の業務に携わっている人におすすめです。
林(筆者)
筆者は、ベンチマークしている競合他社のサービス名等を登録しておき、競合他社の動きを日々チェックしています。
RSSリーダー
RSSリーダーとは、最新情報や要約配信する技術を総称したものです。RSSは「Really Simple Syndication」もしくは「Rich Site Summary」の頭文字を取った言葉です。
興味のあるWebサイトをRSSリーダーに登録しておくと、更新があったときに自動的に通知を受け取れるため、情報収集を効率的に行えます。Googleアラートのように特定のキーワードから情報を集めるのではなく、特定のWebサイトの情報を集中的に収集したいときにおすすめです。
■代表的なRSSサービスの例
Feedlyはシンプルで直感的に扱えるUIが特徴で、PCだけでなくiOSやAndroidにも対応しています。Tiny Tiny RSSはインストール型であることから導入にはサーバー知識が必要ですが、カスタマイズ性が高い点が魅力です。Inoreaderは無料でGoogleアラートと連携できる点が特徴的で、任意のGoogleニュースアラートの検索結果をInoreader上で表示できます。
RPA(自動化ツール)による情報収集(スクレイピング)
RPAでデータ活用を行う前段階となる情報収集を自動化することも、おすすめの方法のひとつです。スクレイピングとも呼びます。
RPAとは、ロボットによる業務自動化をする技術です。パソコン上の定型業務をあらかじめRPAツールに覚えさせることで、人の代わりに自動で処理をするソフトウェアです。覚えさせた内容の通りに実行するため、ヒューマンエラーが起こらず、業務量を減らすことができるため、多くの企業に導入されています。
RPAツールに集めたい情報を指示して動作させるだけで、自分で探しに行かなくても関連する情報を入手することができます。
例えば以下のように、賃貸物件サイトの新着情報だけを、毎日自社システムの物件登録ページなどの決まった場所に転記する、という作業が何十件、何百件とあったとします。
人の手で行う場合、「マンション名」「所在地」などの各項目ごとにコピーをして賃貸物件サイトから自社システムに貼り付けるという作業を1項目づつ行う必要があり、途方に暮れる作業量になります。これをRPAに代替することによって、ボタンひとつで指定した先にコピペ処理をします。
そのほかRPAで自動化できる情報収集(スクレイピング)の例には、下記のようなものがあります。
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注意!
大手ECサイト「Amazon」のように、情報収集先のWebサイトによってはRPAによる回遊を禁止している場合もあります。RPAを適用して問題がないかどうかは、必ず確認しておきましょう。
上記のような情報収集の効率化をはかるなら、無料で利用できる「マクロマン」の利用がおすすめです。マクロマンを活用して低コストで自社の情報収集を素早く行うことで、より重要度の高い業務にリソースを割り当てられます。
併せて読みたい! RPAとは?という方はこちら
情報収集(スクレイピング)の効率化にはRPA「マクロマン」
上記のような情報収集の効率化をはかるなら「マクロマン」の利用がおすすめです。RPAツールは有料のものがほとんどですが、マクロマンは利用人数や期間の制限なしで使い放題!
マクロマンの公式サイトはこちら
まとめ
情報収集を行う際は、自社の目的とゴールを明確化して、限られた時間のなかで必要な情報を素早く集めることが大切です。さらに効率的な情報収集を目指すなら、ツールの活用も積極的に検討しましょう。
プログラムのコードの正誤を確認したい、ある単語の意味を知りたいなどのピンポイントで解決したい課題がある場合は、ChatGPTを活用するのがおすすめです。
特定のキーワードやWebサイトを定期的にチェックしたいのであれば、GoogleアラートやRSSリーダーを利用すると良いでしょう。
膨大な情報のなかから指定した情報だけを抽出して集める作業が発生する場合は、RPAで作業を効率化する方法が適しています。
筆者(林)
筆者は業務中にChatGPTの画面を開いておき、知りたい単語が出てきたときに「○○という単語の意味を教えて」などのように尋ねたり、「AI」という単語をGoogleアラートに登録して最新ニュースをチェックしたりしています。情報収集にかかる時間を短縮して、より注力したい業務に集中できる点が便利です。
この記事の監修者
コクー株式会社
RPA事業部 エバンジェリスト
吉田 将太
RPA事業部の立ち上げとして、営業・RPA開発・研修講師を経て、2023年1月にエバンジェリスト着任。
RPAやRPA以外の技術を使って業務効率化を目的にした様々な開発に携わる。この経験から300名以上の研修講師を務める。