AIとRPAの組み合わせで自動化の幅が広がる!~kintoneの請求書読み取りワークフロー構築例~
目次
RPAとAIを組み合わせた自動化をします!
やりたいこと
kintoneにアップされている請求書PDFデータの請求金額をAIで読取り、
その結果をkintoneに入力したい
この作業をRPAとAIの両方を使って自動化していきます。
使用するツールは
RPAは無料のRPAツール「マクロマン」、AIはワークフローツールの「make」です。
RPAとAIを組み合わせるメリット
前提として、RPAは指示された通りに処理をすることに長けていますが、人間のように考えることはできません。そのため上記「やりたいこと」の工程を実施する場合、RPA単体では”内容を読み込んで理解や判断をする”ということはできませんでした。この部分をAIで補うことで一気通関で自動化できるようになります。
一方で、指示した通りに忠実に処理をするという点ではAIはまだ不安定な要素があったり、プロンプトの内容に影響を受けることもあるため、この場合はRPAに任せるのが良いため、それぞれの強みを活かしていきましょう。
自動化するための手順
以下の3ステップのフローで構築していきます。
①【RPAで】kintoneからの請求書ファイルを、特定のものだけダウンロードする
②【AIで】請求書の紙面から請求金額データを読み取る
③【AIで】読み取った金額をkintoneに入力する
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それでは、①~③について具体的に説明していきます。
①【RPAで】kintoneからの請求書ファイルを、特定のものだけダウンロードする
まずはRPAツール「マクロマン」を使って本工程を処理していきます。
レコードAでRPA読取り対象となっているレコードのユニークコードから、同一ユニークコードのレコードBを探して、そこにある請求書PDFをダウンロードするフローをマクロマンで実施します。
※もちろん、すべての請求書をダウンロードさせることもできますが、この例のように特定のものだけをダウンロードさせることもできます。
②【AIで】請求書の紙面から請求金額データを読み取る
次に、AIのワークフローツール「make」を用いて
新規請求書ファイルを読み取ってからChatGPTで解析し請求金額を出していきます。
「make」は大きく2つの役割を持たせており、前半について解説します。
makeはノーコードで作成できるワークフローツールで、
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という特徴があります。
前半部分のフロー図は以下です。
1.まずOneDriveにアップロードしたPDFファイルをmakeがダウンロードできるように組みます。
2.次にGoogleCloudVision(OCR機能)を用いて、PDFファイルの内容を読取り、テキスト変換します。
これで出力された結果は以下です。
うまく請求書の金額の読取りができました。
③【AIで】読み取った金額をkintoneに入力する
ここでも「make」を活用し、
読み取った金額をkintoneに入力を行います。
後半部分のフローは以下です。
1.スプレッドシートから読み取る対象のユニークIDを取得
2.ユニークIDが該当するレコードを探します。
3.その該当のレコードに金額を書き込みます。
うまくいきました。
このように
RPAを使ってkintoneから特定のIDと合致した請求書のみのダウンロード、
makeを使って請求書情報の読取り、情報のkintoneへの書き込み
ができました。
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さいごに
あらためて、RPAだけではできなかった「読み取ったうえで判断する」という部分がAI連携で幅が広がったので、
ワークフローでできることは格段に増えたのではないでしょうか。
この記事の監修者

コクー株式会社
生成AI探索ラボ
生成AI探求ラボは、コクー株式会社のAI事業部で「AI女子」の教育やAIやRPAを活用した業務改善を提案しています。今後もAIやRPAを活用した事例等の情報を発信していきます。